発達障がいを持つ子供たちの特性に合わせた独自のサッカープログラムさっかぁりょういくを提供する日本発達支援サッカー協会代表理事の杉岡英明です。

 

一年前、コロナと言えば温水器のメーカーか、はたまたビールの銘柄のほうがピンときたかもしれません。それが1年足らずで映画の中のこととしか思えないようなパンデミックの時代になってしまいました。今、私たちは少し前ではありえない世界で生きています。

 

しかし、そんな中でもさっかぁりょういくを体験した子供たちは大きく成長しました。アカデミー生の数は倍になり、新しく個性あふれる仲間が増えました。認定コーチを派遣する放課後等デイサービスの数も1.5倍になり、着実に前進した1年でした。

 

アカデミーの卒業生の一人が発達障がいを持つ子供たちへの接し方講座(さっかぁりょういく初級認定講座)を学び、SKCアカデミーの認定アシスタントコーチとして活躍してくれました。一旦卒業したアカデミー生がまた戻ってきてくれることは本当にうれしいことです。

 

社会に出てからは様々な困難を乗り越えなければならない時もあるでしょう。ちょっと凹みそうになった時、アカデミーが家庭と学校や職場の行ったり来たり以外の第3番目の居場所としても機能してほしいと思っています。そこで先輩というか頼りになるお兄さんコーチとして認められ、さらに自信を持って社会でも役に立つ人になってほしいと思います。来春にはもう一人卒業生の認定アシスタントコーチがデビュ―します。

 

これまでもそうなのですが、この1年もたくさんの小さなキセキを見ることができました。

 

不登校でいつも眠そうな顔をして、なにかと理由をつけてはなかなか体育館の中に入れなかった一人のアカデミー生。私たちももうサッカーは無理かと諦めかけましたが、少しずつ、少しずつ慣れていくことで今ではにこやかな笑顔で思いっきりボールを蹴っています。

 

最初は片時もお母さんのそばを離れようとしなかった子も、暴言ばかりで学校の先生からも集団での関りは無理かもと言われた子も、今は笑顔で楽しくアカデミーに通っています。あたりまえのようであたりまえでない、小さなキセキです。

 

子どもには自力で○○したいという力が本来備わっています。楽しくて自分をわかってくれる安心な環境があれば、少しのきっかけで前向きに変われることを子供たちから教えてもらいました。

 

この新型コロナの影響で本来のアカデミーが行えない時期もありました。そんな時、個別にコーチをデリバリーして行うトレーニングも思った以上に子供たちの成長に効果を上げました。私たち大人も諦めず可能性にチャレンジすることの大切さを学びました。

 

サッカーはそんな小さなキセキを起こす不思議な力があるスポーツです。来年は小さなキセキを積み重ねて大きな奇跡につなげていきたいと思います。もっともっとさっかぁりょういくを知ってもらえる年にしていきます。

 

今年1年、さっかぁりょういくを体験した全ての子供たちと保護者の方々、そして関わっていただいた全ての関係者の皆様に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

 

来年はコロナのトンネルを抜けて明るい世界が訪れることを祈っています。

 

それでは皆さん良いお年を!

 

 

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