発達障がいを持つ子どもたちの特性に合わせた独自のサッカープログラムさっかぁりょういくを提供している日本発達支援サッカー協会代表理事の杉岡英明です。

 

12月19日(日曜日)、第101回全日本サッカー選手権大会「天皇杯」が開催された国立競技場に設置されたセンサリールームを見学してきました。センサリールームとは大きな音や強い照明、人混みなどが苦手な感覚過敏の子供たちや家族のための観戦ルームのことです。今回は国立競技場で取材コメントを取ったりする少しだけ防音してある部屋を使い、そこで家族が試合を見れるようになっていました。

 

まずはセンサリールーム観戦ツアーに当選した家族が最寄りの駅からスタッフに迎えられ、国立競技場までご案内。そこから今度はセンサリールームに着くまでをサポートするスタッフがいます。視覚的にもわかりやすい場内案内表示やトイレ表示がなされ、わかりやすい観戦ガイドもあります。気持ちが高ぶった時に落ち着かせるための「カームダウンスペース」がまた素晴らしい。これらはそれぞれセンサリールームに必要な配慮なのですが、非常に考えて丁寧に作られていて、関わる人たちの発達障がいを持つ子供たちに対する気持ちと行動に大変感動しました。

 

そしてルーム内には、日本サッカー協会(JFA)と東京藝術大学がコラボしたセンサリールームプロジェクトで作成した、学生さんたちによる様々なアイデア満載の空間がありました。アートの視点から観戦が困難な人の「違い・困りごと」を見つめ、設置するセンサリールームの形を探り制作したとのことで、僕もつい遊んでみたくなるような楽しさに溢れていました。

 

センサリールームはJFAJリーグが今後日本中に広めていく方針のようです。このことが一般の方々へ発達障がいの理解や認知を広げることにもつながってほしいと願っています。そしてセンサリールームでのサッカー観戦体験からサッカーがもっと好きになり、その子たちにさっかぁりょういくを提供できる環境を作ることが日本発達支援サッカー協会の役目であると確信しました。

 

最後に今回の見学の許可をいただいた日本サッカー協会と広島県サッカー協会に感謝致します。ありがとうございました。この学びを広島新サッカースタジアムのセンサリールームに生かせればと思っています。

 

 

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事